逢いたくってツクモグサ(白馬岳~栂池縦走)

 2012-07-06
 山に夢中になり始めた頃、高山植物の図鑑を見て心魅かれる花はたくさんあったが、なかでも「青紫色のウルップソウ」と「ムクムクの産毛のツクモグサ」は私の中で特別な存在となった。いつかは見てみたい・・・逢いたい・・・
ウルップソウは2001年7月夫と南八ヶ岳縦走時に初めて見ることができ、ツクモグサは2009年6月意を決し単独にて逢いに行った。憧れの花を見つけた(八ヶ岳横岳付近)瞬間は、長い間逢えなかった恋人にやっと逢えたようなときめきと愛しさを覚えた・・・あれから3年、白馬岳のツクモグサにも何だか急に逢って見てみたくなった。白馬山荘の情報やネット情報を得、単独決行する事に・・・はやる気持ちをおさえ、6/29(金)新宿15:00発白馬行きの高速バスに乗った。

逢いたくってツクモグサ・・・いざ、白馬岳へ
▲6/30(土)晴 単独
 前日白馬駅前の旅館に素泊まり。客はくろすけ一人とのこと。昨夜は、夜中から朝方まで強風が吹きまくり何度か目が覚めてしまった。今朝は嘘のように静かで、窓を開けると朝焼けに染まった白馬三山が目に飛び込んできた。ワォ~、素晴らし~い!今日は期待できるかも・・・。朝食を簡単に済ませ、この時期まだ猿倉行きのバスは出てないので、前日に頼んでおいたタクシーで5:10登山口に向かう。運転手はとても感じの良い人で、山のおしゃべりをしながら気持ち良く送り出してくれた。猿倉荘のあるの登山口には、数台の車と2組(単独の人、二人組の男の人達)が、それぞれ準備をしていた。5:30出発。登山道から林道、沢にかかった木橋を渡る。右側の川の奥には堰があり、雪解け水が滝となって轟音を立てて流れ落ちている。そして、前方には青空の中に白馬岳から小蓮華山への稜線が・・・。天気はいいし、何だかワクワクしてくる。最高の日になりそうな予感・・・。山道に入り、サンカヨウ、シラネアオイ、キヌガサソウなどの花が時々目を楽しませてくれる。
 今年は4月にも雪が降り雪解けが遅かったとのことで、残雪は白馬尻の手前からあった。6:20白馬尻着。小屋はまだ営業してないがトイレは使える。休憩し、いよいよアイゼンをつけて大雪渓に取りつく6:50 白馬三山は2008.8月唐松岳~不帰剣~で縦走していたが、帰りは栂池の方に抜けたので大雪渓は今回が初めての経験である。とにかく雪崩・落石に要注意なので、耳を欹て一歩一歩大雪渓のほぼ真ん中をうっすらと残る紅がらの印を追いながら登って行く。葱っ平からは少し夏道が出ているのでアイゼンをはずし、岩場を登って行く。途中で夏道がなくなるので、またアイゼンをつけ紅がらに沿って登って行く。この時期人はチラホラ程度。

▲白馬大雪渓を行く、残雪はシャーベット状だ
両サイドは青空に残雪と新緑のコントラストが美しい
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▲黙々とひたすら登る、休憩を兼ねて時々後を振り返る8:40
(葱っ平の取りつき地点)この辺りより傾斜も増してくる
雪渓からの天然クーラーで、大汗をかくことはない
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いよいよ小雪渓に取りつく。急斜面なのでこけたら大変。避難小屋を過ぎ、ウルップソウやハクサンイチゲなどの花が咲いているお花畑を通り過ぎ、頂上小屋をめざす。
▲この角度からがかっこいい杓子ヶ岳とハクサンイチゲ
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頂上小屋に10:20着。(まだ営業していません)
白馬尻から3時間と5分、大雪渓を無事登りきりました。
小屋前のお花の写真を撮り、10:30白馬山荘のある白馬岳めざす。
途中振り返ると、ヒャッホォ~!
▲槍・穂高連峰もくっきり・・・   ▲丸山の後ろに勇壮な剣岳
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うっすらと白い雲がかかっているけど360度の大展望!山荘への登山道はミヤマキンバイ・オヤマノエンドウそれになんと早くも恋焦がれていた「ツクモちゃん」がもう登場してくるではありまでんか。もう最高潮!ルンル~ン!
山荘は目の前なので写真を取りながら、ゆっくり歩いて行く。11時過ぎ山荘到着。ザックは置き、必要な物だけ持って山頂周辺を散策に出かける。
▲白馬岳と白馬山荘              ▲白馬岳山頂にて 
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富士山こそ見えなかったものの、名だたる峰々の眺望を得、すこぶる満足。
それに「ツクモグサ」が雑草のように至る所に群生していて、大株あり、花弁の違うものもあり・・・で、ほんとこれにはビックリ!八ヶ岳・横岳ではポツンポツンという感じで咲いていて見つけるのも大変だったのに、随分と違うものだ。花も八ヶ岳よりも少し大きい気がする。いつまでもこの状態であってほしいものだ。

愛しのツクモグサ(キンポウゲ科オキナグサ属)
(白馬岳・八ヶ岳・北海道の一部にしかない絶滅危惧種)
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♥ムクムクの産毛がたまらないのだぁ~
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♥花弁が丸みをおびたものもありました
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♥ツクモちゃんのつぼみで~す、青味がかった緑の部分があります
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♥も少しで開きそうです。
何だかひよこのようで、かわいくって撫で撫でしたくなります
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♥ツクモグサの咲く風景(断崖絶壁)
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♥無造作に咲いていま~す
雪渓の手前に見えるのはたくさんのつぼみ
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♥ツクモグサと旭岳
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♥オヤマノエンドウと旭岳
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♥ミヤマキンバイと旭岳
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♥イワウメ           ♥チシマアマナ
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ウルップソウ(ゴマノハグサ科ウルップソウ属・絶滅危惧種)
この形と青紫色に魅かれます
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♥残雪と雲と・・・
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♥ツクモグサとウルップソウ、ポツンとそれぞれ咲いています
ここでしか、今しか見られない風景、感激です
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♥白馬山荘東側のお花畑
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 ツクモグサとウルップソウを撮るのに夢中で山荘に戻ったのは3時40分頃になってしまった。明日は天気が崩れるとの事なので思い切り堪能しておいた。山荘は調度「ツクモグサ祭り」中でウエルカムドリンクとして甘酒が用意され、記念品として携帯用の煙草の吸殻入れを頂いた。部屋は「杓子」という名前で、なんとくろすけ一人きり。山頂でおしゃべりした女の方も単独だったので部屋は一緒なのかなぁと思ったのだが、まっ、日本最大級の800人も泊まれる山荘なので、OFF日はこんな贅沢?もありなのかな。6時に夕食。部屋から富山湾の夜景を眺め7時30分頃には休んだ。
▲7/1(日)雨 単独
 朝から雨だ。ご来光は無理だと思っていたが、雨になるのが早すぎ・・・。取りあえず4時には起き、軽く朝食を済ませ、小やみになった頃を見計らって5:42山荘を出発した。ガスってて何も見えない。雨の中でもツクモグサとウルップソウは自然を享受する美しさ。さすが、高山で生きる彼女たち。厳しさの中で生まれる美しさに感動!
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 白馬岳の山頂から三国境へ6:30着。そして小蓮華山へ7:08着。時々ガスが取れて視界が開ける。キバナシャクナゲや残雪を抱いた峰々の雄大な風景を目にしながら、突然現れるミニ雪渓にドキドキもしながら白馬大池に8:30着。白馬大池はまだまだ雪に閉ざされまるで冬のようだ。
▲白馬大池と赤い屋根の山荘
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白馬大池岸の残雪を慎重に踏みながら、岩のゴロゴロを競技のように乗り越え山頂の平らな乗鞍岳へは9:45着。さ~て、これからが問題の雪渓の天狗原だ。目印と多分安全のためでもあるのだろう、ロープが下まで引かれているが、これがまた急峻なのだ。ガスっていると先が見えなくて永遠に続くように思われ、白馬の大雪渓よりドキドキもんだった。ここではアイゼンをつけ、慎重にロープに沿って下った。ロープが2か所15分位はかかっただろうか、下りきると雪に埋もれた白樺林のブッシュ状態の所に着く。降り切ってやれやれと思ったのに、目印のピンクのテープがないうっそ~、ちょっとあせったが人の足跡と思われるものを懸命に探しながら、やっとのことでピンクのテープを見つける。一気に緊張がほぐれた。が、これから先も栂池までは悪路でうんざりした。とにかく夏道がほんの一部しか出てないので、残雪に覆われたブッシュ状態の所や、残雪が溶け、足の置き場が見つからないような斜面だったり、ドロドロだったり、他いろいろで、大雪渓を帰りも下った方が良かったと思ったくらいだ。栂池が近づいて来るとミズバショウが登場してきて、少し気分も落ち着いてきた。イワナシやミツバオーレン、ショウジョウバカマなどの花も目につくようになり、栂池自然園には10:30到着。天気が良ければ一周したかったのだが、雨で視界なしなので、取りあえず調度見ごろのミズバショウだけ見ることにした(入園料300円)幻想的とも思えたが、30分ほどで引き上げ、ミズバショウ祭りのイベントで11時から餅つき大会があるというので勧められ寄ってみた。観光客が代わる代わる杵を打ち、よもぎもちのできあがり。黄な粉をつけて皆にふるまわれた。つきたてのお餅は、お腹のすいていたこともあり柔らかく大変美味しかった。
11:43発ロープウェイに乗り、ゴンドラと乗り継ぎ下山。
とにかくすぐにお風呂に入りさっぱりしたかったので一番近くの栂の湯で入浴。客は誰もいなくひとりゆっくりと入る事が出来た。(ロープウェイ利用者は100円引きで600円)路線バスに乗り白馬駅に向かう。高速バスの事務所で下山時間が予定より早くなったので、乗車時間の変更手続きをし、15:35発の新宿行きのバスに乗車。混雑することもほとんどなく新宿には20:20着。


 ここ数年、絶滅危惧種や固有種の花たちを追いかけるのに熱くなっている。
ホウオウシャジン、タカネビランジ、コウシンソウ、タカネマンテマ、キタダケソウ、イイデリンドウ、ホテイソウ、コイワザクラ、ヤクシマシャクナゲ・・・など。
 これからも個性的で美しい稀有な存在の彼女たち(花)に逢いに、山々を駈け廻りたいくろすけで~す。
高山ではなくても、珍しい花があったらどなたでも教えて下さ~い。日常モードは、「花よりだんご」ですが、珍しい、貴重だ・・・と聞けば、「花」が優先になるくろすけで~す。
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